中古の電動アシスト自転車は、故障のリスクが新しいのより高くなります。
これは電動アシスト自転車に限らず、クルマでも家でも同じです。言い換えれば、中古電動アシスト自転車には当たり外れがあるので、中古自転車を購入する際の注意点を把握する必要があります。
中古購入のメリット
中古を購入するメリットとは、新車よりも価格が安いことです。
車種にもよりますが、半値くらいで購入できることがあります。そのため、予算内でワンランク上の車種を狙うこともできるでしょう。
また、中古を選択肢に含めると、選択の幅が大きく広がります。新車にお気に入りがなかったという人も、中古を含めて探せば理想の車両が見つかるかもしれません。
逆に自転車の処分に困った方も中古として自転車を売ることができます。
自転車の処分についての記事はこちらからご覧ください。
中古自転車の特性
中古というのは使用者の癖がついていることがよくあります。そのため、同様の車種であっても、新車と中古では乗り心地が若干異なることがあります。
ただし、乗り心地が劇的に変わることは少なく、多くは許容できる範囲に収まっているはずです。こうした中古の癖については、販売店で修正して売りに出すことが少なくありません。
点検整備・メンテナンスをする際に、癖が解消されることがあります。また、多少の癖を実感することがあっても、しばらく乗っているうちに気にならなくなるのが普通です。
自分が乗ることによって、今度は自分の癖がついて修正されていくためです。
バッテリーに関する注意点
電動アシスト自転車にはバッテリーが搭載されています。
バッテリーには寿命があり、中古は新車よりバッテリーが劣化していることが多いです。バッテリーは、放置しておくだけで放電していきます。
新車の状態で乗らずに放置しておくだけでも、いずれバッテリーは使用できなくなるのです。
電動アシスト自転車の製造コストの中でも、バッテリーのコストは大きいです。新品のバッテリーに交換するとなると、3万円以上の費用になることが少なくありません。格安で中古電動アシスト自転車を購入しても、バッテリーの交換に数万円を投入するとなれば、結果的に新車を購入したほうがお得になることもあります。
バッテリーは経年劣化の影響を受けるので、中古の中でも古い車両だとバッテリーの寿命がかなり近づいているケースがあります。バッテリーの状態は素人の方が適切かどうか判断するのは困難です。
そこで、店舗に確認を取って、どのくらい使用できるか聞いておきましょう。誠実なお店であれば、特に質問をしなくてもバッテリーの状態について教えてくれることが多いです。
中古の電動アシスト自転車購入後の失敗で特に多いのはバッテリー関連ですから、よく調べてから購入するようにしましょう。
電動アシスト自転車に使われているリチウムバッテリーについてはこちらをご覧ください。
モーター関連のリスク
電動アシスト自転車は通常の自転車より故障しやすいです。
これはモーターが搭載されているためです。
電動アシスト自転車はオートバイとは違って、免許がなくても乗ることができます。
ナンバープレートの交付を受ける必要もなく、これは原動機付自転車ではなく自転車に分類されているからです。
しかし、モーターは搭載されているのです。モーターはエンジンと呼べるもので、当然ながら消耗品になります。
永久に使い続けることはできず、故障したら修理が必要です。モーターが劣化してくると性能が低下し、坂道をのぼる時に苦労するようになります。以前より坂道が大変になったと感じたら、モーターの修理が必要かもしれません。
中古電動アシスト自転車の購入におけるデメリットには、新車よりモーターの故障リスクが高いことがあります。もし修理するとなれば、数万円の費用がかかることになるでしょう。修理はメーカーに依頼する必要があり、2週間くらいかかるのが一般的です。
モーターが正常に働くかどうかは、実際に乗って確かめるのが確実です。そのため、中古電動アシスト自転車を購入する際は、まずは試乗させてもらいましょう。ネット通販やオークション、フリマアプリなどを通して購入する場合は、動作確認が困難な点に注意してください。商品説明や写真を見るだけでは、正常に動作するか判断できないからです。
パーツのチェック
モーターのない普通の自転車であっても、乗り続けるとタイヤやブレーキが摩耗していきます。
これらは消耗品なので、いずれ必ず修理・交換をしなくてはいけません。
中古の電動アシスト自転車を選択肢にする方は、少しでも安く購入したいと考えていることが多いです。
格安・激安などの言葉に飛びついてしまう方もいますが、安さにはなんらかの理由があると考えるべきでしょう。値下げしなくても売れるのであれば、店側は値下げをする必要はありません。
激安で販売するということは、相応の理由があると考えられます。
たとえば、タイヤやブレーキが擦り減っており、本来の走行性能を発揮できない可能性があります。悪質な販売者は購入者の安全のことなど考えてはいません。商品が売れればそれでいいと思っているのです。当然ながらタイヤが擦り減っていると滑りやすくなりますし、ブレーキが摩耗していると制動距離が伸びます。
試乗をしてから購入すれば、異音や違和感がないか確かめることができます。
新車購入の利点とメーカー保証
新車の電動アシスト自転車を購入するメリットは、メーカー保証を受けられることです。
正常に使用している状態でトラブルが発生した時、メーカーが保証してくれます。
保証の対象となるのは主に電気関連のパーツで、バッテリーやモーター、充電器などです。
それ以外ですと車体の異常なども保証対象になります。
保証があれば無償修理・交換してもらえますが、保証が切れていると自己負担で対応するしかありません。激安の中古電動アシスト自転車を購入して喜んでいたら、すぐにバッテリーとモーターが故障したという話は実際にあります。
これらの修理をしたら、結果的に新車を購入したほうが安上がりだったというケースもあるのです。中古電動アシスト自転車を購入する際は、メーカー保証の期間を調べておきましょう。
配送と組み立てに関する留意点
オークションで家具や家電を購入する方が増えています。
一方で、組み立てが必要になるタイプですと、すぐに使用できません。
これは電動アシスト自転車にも言えることで、中古で購入したら自宅で組み立てが必要になったという話があります。
電動アシスト自転車などの重量物は、配送に高額な費用がかかります。
そこで、販売者は車両を分解して配送サイズを小さくし、送料を抑える工夫をするのです。
しかし、購入者から見れば、すぐに乗られない状態で届くので手間暇を要することになります。
すぐに乗りたいという方は、実店舗で中古電動アシスト自転車を購入するのがおすすめです。
中古購入に伴うリスク
中古の電動アシスト自転車を購入する際は、中古ゆえのリスクやデメリットを認識しておく必要があります。
よくある問題点はバッテリーやモーターなどの電気関連のパーツが劣化しており、交換が必要になるケースがあることです。
同様にタイヤやブレーキなどが傷んでおり、修理・交換が必須になることも。特にメーカー保証の期限が切れている場合は、全額自費で修理・交換をする必要があるので注意してください。
オークションなどで購入する際は、組み立てしなければ走行できない状態で届けられるケースが考えられるので、販売者に確認を取っておきましょう。